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未熟な経験者
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「んぅ〜……」
朝の日差しが眩しくて、由良は小さく唸りながら目を覚ました。
見慣れぬ天井にパチリと意識と共に目も覚醒する。
「え⁉︎ここどこ⁉︎」
不安な声を出した時、不機嫌な声が返ってきた。
「俺ん家だよ」
声の方へ顔を向けると、そこにはソファで一夜を過ごしたらしき瀧澤が毛布片手に睨みつけてきた。
「た、きざわ……」
瀧澤の顔を見るや、昨日の出来事をみるみるうちに思い出した由良はボンッと全身を真っ赤に染めた。
自身の身体へ目を向け、大きなシャツを着ている事に安堵する。
が、直ぐにそのシャツが自身の物ではない事に気付いてパニックに陥った。
「ぼ、僕、昨日……」
青い顔であたふたする由良に瀧澤は盛大な溜息と共にソファから立ち上った。
「昨日はお前があのまんま失神して寝ちまったよ」
だから、最後まではしていないと鬱陶しそうに告げてくる瀧澤に由良は新たな問題に面食らった。
「さ、さ、最後って……」
「あ?挿れてねーっつってんだろ。意識ねー奴に盛るほど落ちぶれてねーよ」
舌打ちと共に吐き捨てる言葉に青くなったり赤くなったりと由良の心情は複雑さを増した。
「つーか、寸止めくらったんだ。今からさせろ」
どうやら昨夜は寝ていないのだろう。ギラギラした目で近付いてくる瀧澤に由良は被っていた毛布を手繰り寄せ悲鳴をあげた。
「わ、わ、わぁーーー!!無理無理無理無理‼︎っていうか、なんでお前としなきゃならないんだよ!ふざけんなっ!」
直ぐ横にあった枕を盾に、由良が大きな声で抗議した。
昨夜の事はとんでもない過ちと羞恥の連打だったが、自ら望んだ行為ではない。
瀧澤に襲われたのだ。
自分が強気に出て間違いないと由良は瀧澤を睨みつけた。
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