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先輩side
高2の年、弓道部に所属していた俺は今年入る後輩に一目惚れした。
男と言うには華奢な身体で、女と言うには声が低かった。
これまでの俺はそれなりにモテてそれなりに付き合ってきた。
だけどそのどれも向こうからの告白で、なし崩れに付き合っていただけで本気で好きだったかと言われると…分からない。
“そんな俺が一目惚れだなんて…きっと何かの間違いだ。
それに相手は男だぞ?!…有り得ない。”
そんな気持ちを抱いていた頃もあった。
だけど1年間部活を通してあいつを知っていくうちにその気持ちを覆い隠すぐらい好きの気持ちは膨らんだ。
あいつも俺を慕ってくれていた(と思う)
いつも部活が終わると俺に駆け寄ってくる。
そんな姿が愛おしかった。
そして卒業式の日。
俺とお前の最後の日だ。
俺は勇気を振り絞って想いを伝えた。
短い言葉だけど俺の気持ちを伝えるのに言葉はいらないと思った。
そしたらあいつも首を縦に振ってくれたんだ。
本当に本当に嬉しかった…。
_
あいつと付き合ってから1年くらいは本当に幸せだった。
だってさ考えてもみろよ、ずっと好きだったやつと付き合えてるんだ…幸せでしかなかった。
だけど…
大学に入って、当然のように新しい友達も増えるわけで。
そいつに連れられて何度か合コンに行くこともあった。
『付き合ってるやつがいるから』
そう言ってはみても元々男をすきじゃなかった俺は綺麗な女性と食事ができることは単純に嬉しかった。
そうして蒼太が俺と同じ大学に進学した。
勿論、嬉しかったさ。
だけど…この時にはもう心の中で違う思いが芽生えてしまっていたのかもしれない。
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