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〔-4-〕
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優真より翔空の方がいい……?いや、それは違う……
翔空の方が気持ち良かったと思ったのは、向こうにはたくさん経験があってテクニックが良かっただけであって、好きとかそういうんじゃないし。
発情する前、翔空のこと考えて好きかも?と思ったのも気のせい。発情のドキドキと勘違いしただけ。決して翔空のことは好きじゃ……ないはず……
でも……だったら何で最近、あいつのこと考えるんだろう……
しばらく考えていると翔空の香りがした。
近くにいる……?翔空の香りを頼りに歩くと、本人を発見。
「とあ……」
大きな声は出なかったけど、俺に気づいてくれた様子。
「空邪さん!」
「ハァハァ……遅い……」
「大丈夫ですか……まさかおそ……」
「襲われたが、最後まではヤられていない。大事なところに一発蹴りを入れて何とか助かった」
翔空はなぜか股間を手で覆った。
「……なぜ隠す」
「いや、何となく……」
蹴られると思ったのか……?
「とにかくっ……しゃわ……」
バタンッ……
急に力が抜け、その場に倒れる。
「空邪さん!?」
体が動かない。いったん治まった気がしたんだけど……ダメだ。翔空のフェロモンが俺の体を刺激して……
「ハァハァ……」
翔空が何かブツブツ呟いてる。そして近づいてくる。
「ハァハァ……」
翔空の瞳がうつる。獣のような欲情した目。こいつも欲情してる。
俺はまた襲われるのだろう……今度は抵抗できなさそう。
だって翔空にされたとき頭がおかしくなるほど、気持ち良かったから……
いいか……襲われても。知らない誰かに抱かれるよりはマシ。
ゆっくり目を閉じ、翔空が襲ってくるのを待った。
でも……
ギュッ……
「フーフー……ハァハァ……」
翔空は抱きしめるだけ。
何で……何でこいつは襲ってこない。通常よりすごいフェロモンのはずなのに……
「…」
また何かブツブツ言ってる……今度は耳元で喋ったから聞こえた。
『襲わない……空邪さんが俺を受け入れるまでは、絶対に襲わない……』
俺の……ため……?
しばらく抱きしめられた後、体が浮き上がる。
「空邪さん、すみません。勝手に家に上がりますね」
俺の荷物から鍵を探し出したようで、翔空の手には俺の鍵を握っていた。
少し歩いた後目の前に俺の家の前が見え、ガチャガチャと音がした。
そして気づいたらベッドに寝かされていた。
「すみません、ちょっと出かけます。何かあったら連絡してくださいね」
俺の頭を撫でた後、翔空は寝室を出ていった。
出て行く前に見えた翔空の手。はっきりとは見えなかったけど、何かの痕がついてるような気がした。
何の痕だろう……疑問に思いながら回復するために眠りにつくことにしたのだった。
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