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仕事内容(2)
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俺の仕事はFのコドモ、特に『何か問題のある子』の教育だ。オークションに出品できないほど評価の悪いコドモは、顧客に直接推奨する。顧客リストに登録されている、それぞれが希望している理想のコドモに近い子をプレゼンし、購入してもらうことになっている。そのため、買い取ってもらえるようにFのコドモはマンツーマンで教育しなければならないのだ。
しかしFのコドモ、その中でも『何か問題のある』コドモはごく僅かだ。その僅かなコドモたちを調教するのは、一ヶ月。長くても二ヶ月半で終了させなければならない。限られた期間はコドモと暮らし、生活をする。俺はそんな仕事を繰り返すのだ。
Fのコドモを預かる人たちは三つのチームに分けられている。二つは基準点に達することができなかったコドモを調教する。残る一つは俺たちの所属する『何か問題のある』コドモを調教するチームだ。
一つのチームには七人の職員が所属している。取引を全般的に担うリーダー一人に対し、『シツケ』と呼ばれるコドモを調教する人が俺を含めた二人。施設とリーダーのユイ、そしてシツケのそれぞれの家を往復し、あらゆる物を届ける役割を担うのが『ハコビ』と呼ばれる四人だ。
リーダーのユイは元精神科医であり、小さなクリニックの医院長をしていたらしい。そこで一緒に働いていたのが、俺と同じシツケのリクマ。リクマにはハコビとは別に専属の補佐がいる。補佐といえば聞こえはいいが、実際は奴僕のような扱いを受けているらしい。ヨウヘイというその男と面識はあるが、なぜリクマに仕えているのかは聞いたことがない。いや、安易に聞ける雰囲気ではないというのが正しい。
ハコビのシゲユキは主に俺の手足として働いてくれている。よっぽどの事情がない限り、コドモを俺の家へ運んでくれるのはシゲユキの務めとなっている。
軽やかな音を奏でるのは、自宅のインターホン。鍵が閉まっていない扉から俺の許可もなしに部屋へ入ってきたのはコドモを抱えたシゲユキだった。
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