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《那月》
嬉しい!
ハンバーガーがお店で食べられる!
憧れだったんだ、
友達とハンバーガーお店で食べるの!
……そりゃ、守谷さんは友達じゃないし、誰かと一緒にご飯に行くのも初めてだけど。
でも嬉しい。
「あ!ここです!」
見つけたのは、よく有るチェーン店。
楽しみだ!
「え?ここ?
せめて隣の店に…。」
守谷さんの表情が曇る。
え?
ここがいいんだけど……?
あ……周り、中高生ばっか……。
「あ、そうですよね。」
仕方ない。
諦める。
もともと過ぎた望みだったんだから。
僕が隣の店へ入ろうとすると、
守谷さんはため息吐いて、頭をポンと叩いて笑って言った。
「そんな気使うな?
お前が決めろって言ってたのに、悪かったな?
さ、行こう?」
守谷さんが、率先してハンバーガー店に入った。
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