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104 《一時》
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《一時》
那月は、泣き疲れて眠ってしまった。
しっかり俺の手掴んで。
まぁ食事は取ったし大丈夫だろ。
そっとベッドに横たえた。
でも、手は離してはくれない。
離そうとすると、無意識でますます腕で巻き込むようにするから困る。
「おいおい、おまえの涙でぐっしょり濡れた上を着替えたいんですけど?」
と、寝顔相手に突っ込んでみたけど、どこ吹く風でスヤスヤ眠ってる。
うん。
安心して眠れるのが一番だな。
それに必要とされてるのは、くすぐったい。
仕方ない。
付き合うか。
突然、ポケットの中のスマホが鳴った。
いつの間にか俺も寝ていたらしい。
「あ……」
既に那月は目覚めてて、狼狽えてる?
「那月?おはよ。どうした?」
「あ…あの…」
声を掛けると一層狼狽えた?
スマホは相変わらず鳴ってる。
あーうるさい!
「ちょっと待ってな?」
那月に一声掛けて、部屋を出てスマホを見る。
って、晴じゃねーか?!
「もしもし先輩、おはよっす!」
「晴、仕事中!」
「何言ってんですかー、昼休みですよー?
那月くん、どーですか?」
「あー、もうそんな時間か。悪い。
那月は、熱もないしちょっと貧血だけど、まぁ元気だ。
ありがとな、気に掛けてくれて。」
「とんでもない。
そりゃ良かったです!じゃ!」
あまりに呆気なくて気味が悪い。
「おいおい、いつも絡んでくるのはどうした?」
「えーー?お邪魔したら悪いと思って!」
「はっ?」
「嫌だなぁ、野暮な事はしたくないって言う事です!」
「はぁ?!
なんで、那月と俺がそういう関係になるんだよっ?!」
「あれ?違うんですか?
ま、いずれはそーいう関係になる、って事で。
失礼しますー!」
「おいっ!晴!待て!」
電源切っちまいやがった!
俺と那月は…
そりゃ……思わずキスしたけど……
…………
なんで俺、赤くなってるんだ……?
相手は、まだ15のガキだぞ?
なんで……
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