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隠し事-4
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ふと七瀬はどうして俺なんかと友達になりたいなんて言ったんだろうと思い、聞いてみた。
すると楽しかったから、なんて言われた。
正直俺はそんな事を言われるようなことを言えた心当たりは無かった。
だって最初、「うん」とか「ああ」とかしか言ってなかったし。
…それは今もか。
で、でも今は結構普通に喋ってるつもり、、
それから、少しだけ自分のことを話してみた。
何となく誤解されるのは嫌で、七瀬のことが嫌いだから喋らないとかそういう訳じゃないってことを伝えたかった。
上手く言えたか分かんないけど。
「ありがとう。七瀬がいなかったら俺、ずっと一人だった。」
こんなこと言って、七瀬に面倒だと思われるかもしれないけど、七瀬がまた俺に嫌われてるなんて思うよりはマシだ。
でも、そんな風に腹を括って言ったつもりだったけどやっぱりどう思われてるか怖くて、七瀬の顔を見上げてみると七瀬が顔を真っ赤にして俺を見下ろしていた。
「…え、七瀬、なんで顔……」
「っえ!?い、いや!?べっ、別に!暑いからかなぁ、!?」
ふーん、そうなんだ。
全然俺は暑くないんだけど、暑がりなのかな。
てか俺まだ顔赤いっていう前だったけど…
「あと、佐々木の件。俺の為……に走って来てくれたの、嬉しかった。」
「ゆ、結城くん…俺、今めっちゃ嬉しい。」
俺が嬉しいって話なのに、なんで七瀬まで嬉しいんだろう。
なんだか面白くて笑ってしまった。
「七瀬といると楽しい。」
言ってしまってからハッとする。
こんなことまで言うつもりはなかった。
でも、七瀬が嬉しそうに笑ってくれるからいっか。
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