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「………………あ、浅原くーん?」
「なに」
「…………や、あの。………なにじゃなくね。なにしてんの」
「ん? 可愛いから、つい」
ゾゾゾ。キモい。こいつ、キモい。やっべー頭おかしい奴だ。怖い。あーでも今脊髄触られてっから迂闊なこと言えねーなーやべーちきしょー。
「…………え、あは……な、にいってんの、俺可愛くないよ?」
「は? 可愛いよ。つか……………まあいいや。さすがに自分でもキモいと思う。ごめん」
よっしゃ。離れてくれた。間合いを取る。
「…………………こーゆーの、誰にでもすんの」
なんとなく、口にした。だってさっき、他の奴とちゅーしてたじゃん。あと昼間話してた、美人さん? とはセックスしたんだろ。なんかもう、すげーなこいつ。やりたい放題か。
「……………………誰にでもってわけじゃないよ。……………ていうか同意ないとしない…………………ごめん。すみませんでした」
うぎぎ。頭下げられた。あっはあ反射的にカチ割りてぇえ。
いやいや、頭下げるとか弱点晒すとかはよぉ、敵意がないのと降伏って意味だろ。すっげ不愉快だったけど謝ってくれてんじゃん。俺もまっとうな対応しなきゃ。
「………………………………いいけど。……………今回だけな」
「ありがと。……………深谷くんって男興味ないの」
「は? あるわけなくね?」
頭わいてんのかてめーは。のセリフを飲み込む。
「………………だよなぁ」
何故か残念そうな溜め息。のわりには安堵したような苦笑。駄目だ、こいつの考えてることは、わからん!
「…………なに、俺そんな風に見えてた?」
「んー……………………………そうだね」
「は、ないない、きっしょ。てめー俺のこと、……っん、えーと、あー」
「…………なんでそうやって我慢すんの?」
「……………」
「言えばいいのに」
むっか。こいつ。俺がどんだけ努力して。
「…………………口悪ぃの直したいんだよ……」
「へえ?」
あー、やだやだ。関わりたくない。
「………………人待たせてるからもういい?」
「水野とかいう奴? なんであんなのと仲いいの? つか、どういう関係? 意外と毒舌とか可愛いと思うけどなあ。あ、俺キモい」
「うん。キモい」
正直に言ったら、なんかほっとした。あ、すげえ楽になった。
浅原も笑ってる。
「…………水野って高校からのダチなんだよ。俺なんも出来ねーから色々してもらってんの」
「へー。いいな」
「だろー。つーか、あいついい奴だから。なんであんなのとか言うな」
「ごめんね」
「わかればよろし」
じゃ、と片手をあげて会話を終わらせる。こいつといてもロクなことにならない。
「……………深谷くんさあ、」
「なに」
「…………俺と友達になってよ」
んあ?
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