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「ごめんなさいごめんなさい生きててごめんなさい、でも春くん大好きだよキモくてごめんなさい見捨てないで飽きられたくない、ごめんなさい」
「視野が狭い。こっち見ろ」
「やだ今すげー顔ぐちゃぐちゃだからやだ」
「水野」
「やだ」
「……………」
「んんっ…………やだ、恥ずかしい。こんなんおかしいって自分だってわかってるよ」
「水野」
「っ…………」
無理矢理こちらを向かせる。てめーのきたねぇツラなんざ見慣れてんだよ。泣き虫め。他人に汚(けが)された傷と痣だらけの顔だって知ってる。臆病と絶望と恐怖で、もうまっさらな焼け野原みたいになってしまった表情も。部屋から出てこなくなって、布団ひっぺがしたときのアホみたいな顔とか。
「誰がてめーのダチやめるっつったよ。妄想してんな。俺はここにいんだろうが」
「…………っ」
「捨てねーよ。つーか捨てられて困んの俺だけど…………。つかその前に見捨てるとか飽きるとかないだろ。何回でも言ってやっけどな、友達だろ。ちげーのかよ」
「………………」
「返事!」
「っ……………でも春くんには、」
「返事。なにお前は俺のこと友達って思ってねーの。あーそうなんだ? 利用してるだけなんだ?」
「違うよ!」
「じゃーなんだよ」
「……………………友達です」
「だろ」
「…………………でも、」
「でも禁止」
「だって」
「だって禁止」
「……………………」
「…………………なんだよ」
「言いたいこと言えって言ったくせに」
「呪いは吐くな逆効果だから。…………お前俺のこと大好きなんだろ」
「大好きです」
「そーゆーことだけ言ってりゃいいんだよ」
「……………うぅ」
「…………………いつもありがとな」
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