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19 成長 斗真side
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「できたぞ〜」
作ったものをリビングに運ぶ
「おお!!美味そ〜!」
大人しく透と待っていてくれていた奏くんの前にしゃがみ声をかけると素直に来てくれた。
透がいいと断られたらどうしようかと思ったが、力いっぱい抱きついてくれたことに喜びを感じた。
「お待たせ、奏くんは俺と一緒に食べようか。」
奏くんを横に座らせ、スプーンを手に取る。
透と俺はオムライスで、奏くんには卵スープを作った。
同じものの方がいいと思ったが、まだちゃんとしたご飯を食べていないからこういう食べやすいものがいいと思い、これにした。
「いただきます。 奏くんも食べれられそう?」
「斗真の作った飯は美味いぞ〜!卵スープかぁ美味そ〜」
「透も飲むか?」
「え!!いいの?!飲みたい!!」
「ちょっと待ってな〜 、
どうぞ、熱いから気を付けてな、」
奏くんに食べ物に興味をもたせようと大袈裟に言っているのだろうが、本当にいつも美味しそうに食べてくれる。
「うまっ〜!!奏くんも食べてみな〜」
「……」
奏くんは少し悩んでスプーンを手に取った。
恐る恐るスープをすくい口に運ぶ。
ゴクッ
「…おいしい、」
?!
「そ、そうだろ!!斗真の飯はなんでも美味いんだよ〜」
「そっか、美味しいか、良かった。」
初めて自分で食べられたことにも驚いたが、何より奏くんが喋ったことに驚いてそれ以上に言葉が見つからない。
本人も自分の声に驚いているみたいだ、
「すごいじゃん!声で表現できたね!」
コクリ…
透に言われ静かに頷いた。
可愛らしい声だったな、これから少しずつ喋れるようになるのかな、
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