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今、深見との距離は十分にある……汐が走り出し、深見が反応して追いかけるまで。
きっと捕まらずに、人目の触れる場所に出られるはずだ。
試されている、と思った。
──弱っているときにCommand使われて、びびってる……だけ。普段なら、きっと何ともなかった。
シャワーを浴びている間も、雑念ばかりが浮かび、不安よりも期待のほうが大きくなる。
壁一枚隔てた向こう側にいても、汐の考えは見透かされているような気がする。
熱い湯を身体に染み込ませながら、汐は目を閉じた。
髪までしっとり濡らした汐の姿を見て、深見はくすりと笑った。
「何。文句でもあんの」
「いや。ちゃんと綺麗にしてくれて嬉しいな、って。僕が上がってくるまで待てる?」
「……そんなに不安なら、Command使えばいいじゃん。誠吾さんと早くしたい」
試すようなことを言えば、大抵のDomは鼻息を荒くして汐を押し倒すのに。
深見の対応は紳士的だった。
待っている間、深見が選んでいたプレイ用のグッズを眺める。
一目で用途が分かるものや、使い方が全く分からないものまで様々だ。
全て薄いビニールで個包装にされており、衛生的だった。
「何これ……ピアス?」
ネジを回して締めるタイプだから、形は恐らくイヤリングに近い。
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