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背後から深見に抱き締められている。
もしかして、自分が目覚めるまでずっとこのままの体制だったのだろうか。
昨夜から眠っていないのだろうか。
「君は人に見られることをいつも気にしているのかな。Commandに従うときも、僕の視点ばかりに意識がいっている」
「ごめ……なさい」
泣きそうになる汐の頭を撫でながら、深見は優しく諭す。
「謝らなくていい。何か思い当たる原因は?」
「昔、演技のお仕事をしてて……。たぶん、そのせいだと思う。……今は、やめちゃったんだけど」
それと家族だ。再婚相手が連れ子に辛くあたるケースは、汐も世相を聞きかじったりして知っている。
創一は真逆の人間だった。
本当に紗那のことが好きで、そのために汐にも気に入られたいのだろう。
酷い人ならよかったのに、と時々自棄になる。
創一は、心の底から恨ませてはくれない。
物心ついたとき、もし、汐に弟や妹が出来たら、きっと汐への対応も変わるだろうと思った。
しかし、二人の間には、いまだに子供がいない。
「……そうか。教えてくれてありがとう。ご褒美は何がいい?」
唐突に問われて、声が裏返った。
「……え? 何で。僕、誠吾さんの言うこと、ちゃんと聞けなかったのに」
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