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#18
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大家さんに挨拶を済ませ駐車場に行くと大家さんには失礼だがボロ家に似ても似つかない高そうな黒塗りの車が停められていた。
「乗って」
と取締役が助手席のドアを開けるから
「いや、僕は後ろに、、、」と言ってみたが蛇に睨まれたカエルのような気分になり大人しく助手席へ座った。
車の中は以前面接をした時の部屋のような甘い匂いに溢れていて、お腹の奥が痺れる感覚。逃げ出したいのにそこにしがみつきたいようなそんな気分だった。
それからの車内は無言が続いた。
「あの、、」
「なに?」
無言を打ち破ったのは僕からだった。引越しの途中で聞いた言葉。ずっと引っかかっていた。
「本当に僕と一緒に住むつもりですか?オメガと」
「何か問題ある?」
「アルファですよね?」
番の居ないオメガはアルファにフェロモンを感じ取らせ最悪な場合望まれない子供ができる可能性もある。そんなの僕が取締役の立場だったら迷惑でしかない。
「運命の番って信じる?」
彼の吐く息と共に予想もしなかった言葉が耳の中へ入ってきた。
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