アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
小金翔汰くん。
-
話しかけてくれた 。
コミュ症の僕に。すごく嬉しい。
「あ…えと,斎藤律。君は…
小金翔汰くん…だよね?」
出来るだけ微笑む。顔がいつも瑛兎以外には
慣れてなくて引きつってしまうから。
今のは結構上出来じゃない?僕。
「律って呼ぶね普通に。知っててくれてたんだ,翔汰って気軽に呼んで。よろしく」
微笑んでくれる。翔汰,か。
なんかいいな , 瑛兎しか今まで
下の名前そのまま呼ぶことなかったし 。
「うん…翔汰よろしくな」
僕もつられて微笑む。翔汰は他に友達が
話しかけてくれているのに僕に話しかけて
くれる。優しいなあ… 。
「今,アニメの話してるんだ。興味ある?」
と翔汰に聞かれた。
興味?あるにきまってるじゃないか。
アニメ結構録画してるし。
ということで,翔汰のグループに
僕は所属?することになった。
話してて楽しいし,皆 優しかったから。
すごくすごく嬉しい。
だって僕が瑛兎の力を借りずに
友達がいっきに5増えたんだよ ,
あとで瑛兎に自慢してやろ-っと。
「お-もうこんなに仲良くなってんのか-。
授業するぞ-?」
と,古典の先生が入ってきた。
よし,頑張るぞ。
…とあっという間にお昼になった。
お腹空いたな-..
誰と食べよう。やっぱり瑛兎?
「何してんの?食べよ-よ律」
翔汰達が僕を呼んでくれている。
そっか 僕、このグループに所属したんだ。
こうやって呼んでくれることが普通の人には
普通かもしれないけど、僕にとっては
特別なことに思えた。
「あ…ちょっと待って」
瑛兎を呼ぼうと思った。いつも瑛兎と
食べてたから。
今日も、そうなると思って"いた"。
「瑛… 」
「瑛兎くん!一緒に食べよ-!」
と女子グループ、男子グループに
誘われていた。瑛兎も満更でもないように。
ああ,そっか。僕は 忘れていた 。
"瑛兎は本当は僕の手の届かないところに
いること"。
引き返して 僕は翔汰達とお昼を過ごした。
最初は瑛兎がいなくて変な感じが
したけど,翔汰達と話すのも楽しかった。
瑛兎がこっちを見てることも知らずに。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 89