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《晴》
ズグ、大丈夫かな。
あーーーっ!!行きてーーーっ!!
ハラハラしながら待つ事、15分。
ズグが引き摺られるように、2階から降りて来た!
俺の顔を見た途端に行こうとして階段で転びそうになった!
「あーー!危ねー!」
慌てて、寸でのところで受け止める。
それでもズグは笑顔で、受け止めた俺の身体にしっかりと両手で抱き付き離れない。
もちろんこっちも離す気はない!
「危ないだろうが!ズグ。」
「あー。」
「俺は何処にも行かないからちゃんと降りろ?」
「あー。」
「わかってんのか?」
「あー。」
ズグは俺の胸に顔埋めたまま、上機嫌で答える。
ま…いいか。
「お客さん、二日よ?
明日、閉店後ココに返しに来て。」
そんな二人のやり取りを冷たい目で見てた店主が言う。
「え?俺三日は大丈夫っすけど?」
「ダメ。
こちとら商売だからね!
それとレンタル料は…」
店主が示したのは、まぁ基本料の五倍。
「言っとくけど格安だからね?
それとくれぐれも先のお客さんの事を詮索しないように!」
そうでなかったら出入り禁止、とまで言われてしまった。
「わかりました。
明日閉店してから来ます。
さ、ズグ、行こ?」
「?」
ズグは不思議そうな顔で俺を見上げる。
「んじゃ、失礼しまーす!」
抱き付いたままで、扉を閉めた。
はーーー……。
「?」
「あ、何でもないよ?
ただ店にいる時の緊張が解けただけ!」
そういえばズグは服着てる。
思えば会った時Tシャツ着けてた時以来だ。
と言っても、ダボダボのスエットの上下と裸足につっかけ。
夜は寒くなって来てんのに、如何にもいい加減な服装。
「寒くないか?
ひとまず家に行こうな?」
俺のアウターを着せて顔覗き込めば、ニコニコしてる。
「嬉しいか?
俺も嬉しい!
さ、行こ!!」
手を引くとズグが付いて行こうとして、よろめいた。
「ズグ?」
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