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絶頂 -7-
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「あぁ、あぁ……!っ……!も、ゆるし、っうぅ……!!」
櫻井が黒宮からの快楽責めを受ける間、香月は黒宮に奉仕を続けていた。
黒宮が何をしていたって構わない、今舐めているものが先程まで自分の直腸に入ったものだとしても、それを思い起こすだけで肛門がひくついてしまう。
黒宮の身体に触れられることが、この上ない褒美。香月は頭の中をそれだけにして、顎を動かし続けた。
「ぅ……あっ」
「ん……!ぶっ、ん、んん……」
黒宮の腰が震えた直後に頭を押さえつけられる。黒宮のペニスが脈打ちながら、香月の喉に精液を流し込んでいく。
香月は絶対にむせないように、それと、あまりすぐに飲みこまないように神経を払いながら、喉を開いてそれを受け入れた。
「はっ……アァッ……ひっ、アッ、……ぁっ……」
櫻井の嬌声もついに終わった。
黒宮も満足したのだろう。香月は咥えているペニスが柔らかくなったところで、口に残った精液を味わいながら二度三度に分けて飲みこんだ。
先端に残った精液まで貪欲に飲みこんだところで、黒宮に頭を引き剥がされた。
香月はベッド横に座り込んだまま、再び反り立った自身を慰めたいと思っていた。
黒宮の期待するところはどうだろう。はしたなくオナニーなんてしたら笑ってくれるだろうか、許しのないのにそんなことをすれば気分を害するだろうか。
香月は黒宮の様子を窺った。丁度、まだ絶頂の余韻に震える櫻井を、黒宮自身の隣に横たえたところであった。
……黒宮の腕が、彼の身体に回る。櫻井はそれに甘えるように、その身を黒宮に寄せていた。
香月はそれを見て、怖いもの知らずな男だと呆れた。そんな勝手な振る舞いを、黒宮が期待しているはずがない。まだ彼は躾けられていないんだ、思い上がった行動を取るのも仕方ない……
そう考えていた香月の余裕は、黒宮の表情に打ち砕かれた。
自分の胸に擦り寄る男を見下ろしながら、黒宮は微笑んでいる。
香月が今まで見たこともないほどに、穏やかな笑み。
香月からは櫻井の背中しか見えない。その背中に思い切り爪を食いこませて、肉が剥き出しになるまで引き裂きたい衝動に駆られた。
……でもそれはきっと、黒宮の期待することでは……黒宮が自分に期待することは…………
「香月さん」
正解は、自分よりも早く武上が出していた。
2人の男が寄り添うベッド際で、無様に勃起したまま途方に暮れる香月の横に、いつの間にか武上が膝を突いていた。
丁寧に折りたたまれた香月の衣服一式を、目の前に差し出しながら。
「……ありがとう」
そう、自分はただ黒宮の期待に添うことだけを考え、行動すればいい。私欲なんて出してはいけない、それを黒宮は望んではいない。
ただ願うのは黒宮に見捨てられないこと、それだけ。
頭で繰り返し唱えながら、香月は着替えを終えた。武上に促され、香月はドアの方へ歩いていく。
「あぁ、帰る?悪いね」
「……ううん」
……たったそれだけ、黒宮がわざわざ振り返るほどに、自分に注意を払ってくれただけで、こんなにも心が救われる。
だからいけないんだ、こんなにも心を動かされてしまうから、自分は馬鹿で未熟なんだ。
「おやすみなさい、弘毅」
「おやすみ」
挨拶を済ませると、黒宮はまたそっぽを向いてしまった。
彼の身体が動く間、櫻井の安らかな寝顔が、一瞬だけ香月の目に映った。
「…………」
香月も部屋に背を向けて、そのまま武上と2人無言で、駐車場まで下りていった。
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