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#2-12
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階段を上がると蒼大の泣き声はおさまっていた。そっと子供部屋をのぞくと秋人くんがよしよし背中を撫でていた。秋人くんは加奈ちゃんの弟で今年6歳になる。
"よしよし、蒼大…"秋人くんが蒼大を抱きしめて背中をなでると蒼大は安心したように甘えていた。
"おはよう、秋人くん、蒼大"部屋を開けると蒼大が走ってきて俺に抱きついきてホッとしたのかまた泣きはじめた。
"あ、おじちゃん智にぃ迎えに来たの?"
"そうそう、秋人くん、蒼大見てくれててありがとう"わしゃわしゃと頭をなでてやると得意そうに笑う。
"ママが呼んでるから下行こっか"うんと元気いっぱいに頷く。俺は蒼大をだくから早くはないが秋人くんは早足で階段を下りていく。
"おはよう、ママ、パパ、姉ちゃん"
"おはよう秋人"
"智にぃもおはよう"智にギュと抱きつきお腹をなでなでする。
"秋人おはよう"ゆるく智が笑い俺がだいている蒼大に目を向ける。
"蒼大おはよう"
"まぁ…"手をさっと伸ばす蒼大を見るとクスクス笑いながら抱き上げる。
"ほら、みんな座って座って"千秋さんがみんなを呼ぶ。そこには豪華な朝ごはんが乗っている。
"智くんたちもいるし俺頑張っちゃった"てへというかのように千秋さんが言うと
"加奈もがんばったんだよ"と主張すると偉いなというかのように奏さんが加奈ちゃんの頭をなでる。
"まぁ、とりあえず食べようか"奏さんがそういうとみんな座りはじめる。
"千秋さんいいんですか?智はともかく俺まで…"
'いいんだって、今度は裕樹さんの家おじゃまさせてもらうから"ウィンクしながら千秋さんが言うと加奈ちゃんも秋人くんも私も、僕もというように手をあげる。
"はいはい、俺はお腹すいたから食べるぞ、いただきます"
"いただきます"奏さんが手を合わせるとみんな手を合わせて食べ始める。俺は一人っ子だし両親もとっくの昔に死んだからよくわからないがこういうのを家族団欒って言うんだなって思ったら幸せを感じた。これから俺はこういう家族を智と蒼大とお腹の子で作っていこう。きっと智となら作れる、そう思った。
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