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4.裏切りと怒り8*
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それは荒川さんも同じようで、声に余裕がない。
「あ、ああっ、うあぁっ! ……ん……っ…………、はぁ、はぁ……っ」
ならば、と自分にとどめを刺す。荒川さんのものを、下でひときわ深く咥え込むと、2人分の欲望から勢い良く白濁が飛び出した。僕のは荒川さんの胴を、荒川さんのは僕の中を汚していく。
「はぁ……」
最後に息を大きく吐き出して、呼吸を落ち着ける。
いつの間にか閉じていた目を開けたとき、僕は初めて気がついた。
栗原が、僕たちを見ていたことに。
「…………」
上がっていた体温が一気に冷めるのを感じた。
どうして。いつから。
聞きたいことが山ほどあるのは、きっと栗原も同じだろう。だけど実際、僕と栗原は何も言わないまま、互いを凝視していた。
「……中森…………」
低く、絞り出すような声で、栗原が沈黙を破る。感情を抑えるようなその声にどんな感情が込もっているかくらい、容易に想像がついた。
そして同時に、僕は理解した。
僕の初恋がたった今、終わってしまったことに。
栗原の立場からしてみれば、告白してきた相手がとんでもない淫乱だったとしか思えない。僕の告白の答えを悩む心なんて、全部どこかに飛んで行ってしまっただろう。
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