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17話【お前なんて嫌いだ】
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可愛いなこいつ…
こいつが俺と友達になろうとしていたのは、なんとなくは分かっていた。うちの弟達が昨日からさりげなく情報提供しようとしていたからだ…まぁ格汰はド直球であったがwww
俺は球輝に勧められて小説を読んで興味を持った。こんなに面白い物を書ける人はどんな人なんだろう。そう思って会って見ると、いっけん高貴な人に見えるけど実はピュアな人だった。
きっとこいつは勇気を振り絞って俺に友達になろうと言ったのだろう。でも俺は最初からそのつもりだった。
陸志「もちろん、こんな俺で良ければ!」
文弥「今後ともよろしくお願いします!」
文弥は「やった…」と呟いた。聞こえなかった事にしよう
文弥「あ、で、その友達と言うものが良く分からないので仲良くして頂ければ幸いです」
頑張って自分を取り戻そうとしているのが見えるが、敬語で悲しい事を言ってる気がするwもう少し崩してやろうかなw
陸志「そうだ〜確か同い年でしたよね?タメ口で話して見るのはどうでしょう。有名人に言うような言葉ではない気がしますがw」
文弥「あ、有名人とか考えなくて結構ですよ?陸志さんはそのままタメ口で構いません。でも私は崩して喋るのは得意ではないのです…」
陸志「そうなんだ、じゃあ俺はタメ口で行くよ。気が向いたらそっちもタメ口で話してくれたら嬉しいな」
何か理由があるのかな?可哀想だからそこは聞かないどこう…
文弥「その…私は桜庭財閥の長男なので。しっかりするようにと言われて来たのです」
あ、言っちゃうんだw
文弥「だから敬語を外すわけにはいかないのです」
さっき親族と話してきたけどそんなに硬い家だとは思えない…きっと些細な一言を真に受けてしまったのだろう
陸志「なんか大変そうだね、そういうの」
文弥「そうですね。音葉は自由だし、絵翔は人見知りなので、私だけでもしっかりしていないと家の株が下がるので」
俺の家は庶民だからそういう事は考えたことないや
文弥「そういえば陸志さんも長男でしたよね。そういう事を考えたことないのですか?」
陸志「職場でしか俺はしっかりしようとは思わないな〜。あ、後あまり会わない親戚の前くらいかな?それ以外は基本のんびりしてると思うよ?」
文弥「家にいる時も、のんびりですか?」
陸志「家にいる時こそのんびりしなきゃ!あ、やる事はちゃんとやるよ?文弥は外でも内でも硬くなって疲れない?」
文弥「もう慣れてしまいました。染み付いてしまって直す方が疲れるかもですw」
そうか、俺の前では敬語外してくれるみたいな特別扱いを受けるのは少し難しいのだろうか…いや、崩そう!文弥の口からタメ口を聞いてみたくなったw
~その頃~
田村「習平様が、長男だからしっかりするんだよ、と仰ったそうで」
育美「へ〜そこから敬語なんだ、真面目だな〜w」
田村「初めてのパーティーでしたし、変に意識してしまったのでしょう 。堅苦しいパーティーでしたし」
育美「あ、それはなるかも…」
田村「あのパーティー以来、家でも敬語になってしまって」
育美「そうか、じゃあ文弥さんからタメ口が出るのはレアなんだね」
田村「そうですね」
~文弥の部屋~
文弥「サイン途中でしたね、今書きます」
そう言うと文弥はサインの続きを書く
陸志「あ、うん!ありがとう!」
文弥「友達にサイン書くのって、良く考えたら変な感じしますねwまだなり立てですけど」
そう言いながらも照れ臭そうにサインを書いている
陸志「俺的には友達が有名人なんだぜって自慢する時の証明になるから都合いいけどw」
文弥「そんな使い方するんですか?酷いですね…まぁ良いですけどwww」
陸志「良いのかよwww」
文弥は色紙を渡して
文弥「自慢してくれるのは嬉しいです。けど友達なら合わせてよって言う流れは勘弁ですよw」
陸志「そんな失礼な事はしないから安心して!俺は文弥とは親友以上まで登りつめたいと思ってるからさ」
文弥「親友以上ってなんですかw恋人ですか?」
陸志「それくらい仲良くなれればなって」
文弥「それは嬉しいです。私もそれくらい仲良くなりたいです」
陸志「じゃあさ仲良くなるために、そろそろ目を合わせてくれてもいいんじゃないかな?」
文弥「え?」
陸志「さっきから目が合わないな〜って思ってたんだよね…なんで?」
文弥「あの、それは…」
俺は文弥を壁に追いやった
陸志「ねぇ、なんで目を合わせてくれないの?さっきは合わせてくれたよね?」
いきなりの言葉攻めに文弥は驚いているのがわかる。俺はそのまま壁ドンをした
文弥「ひっ!」
陸志「ちゃんと目を合わせて答えて?」
文弥の顎を上げて強制的に目を合わせた
文弥「ん///」
文弥の顔が赤くなった、そろそろトドメを刺そう
陸志「俺の笑顔、そんなに輝いてた?ww」
文弥「なんでわかっ…!」
文弥は慌てて口を塞いだけど遅かったのを自分で察したのか、顔がもっと赤くなった
陸志「お前、可愛いなwもっと言葉攻めしとけば、もっと良い反応見れたのかな?」
俺は文弥の頭を撫でた
文弥「意地悪…」
え?
陸志「ごめんな、ビックリしたよな」
文弥「凄い怖かった…怒らせちゃったかなって思った…」
俺は文弥を抱き寄せた
陸志「え、いや、怒ってないから安心しろ、俺は文弥の事好きだぞ」
なんだよこの展開…!
文弥「俺は陸志の事、嫌いだ」
そう言って、文弥は顔を下げてしまった。
そうか敬語になる前は私じゃなくて俺だったのか…つか可愛い
陸志「じゃあ時間掛けてでも俺の事好きにさせてやるよ、覚悟しとけ」
文弥は顔を上げて俺の目を見てキラキラさせた、本当に可愛いなこいつは
文弥「うっせぇ、お前なんて嫌いだ」
そう言いながら俺に抱きついて俺の胸に顔を埋めた。
本当は子供っぽい性格だったのかな?昔の文弥をこんなに引き出せたのは俺だけかもしれない…こいつを俺だけのものにしたい。よくわからないけど俺はその時思った。
とりあえず、親友以上になれそうだし、素のこいつを見れたし俺は満足だ。
陸志「これからもよろしくな」
END
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