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クローロ..10
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敵国の補佐官?
冗談じゃねぇ!!!
ルーノの予想外の提案に困惑こそしたものの、
クローロはルーノの言葉に従おうとは1mmも思わなかった。
「テメェの」
「ルーノ。」
「…ッ、ルーノの要求を飲む事は出来ない。
絶対にだ!」
例え断ったせいで命を失っても。
仲間は裏切らない。
クローロは強い意志を持った目でルーノの瞳を見つめ返した。
それは、クローロからすれば当然の回答だったが、
ルーノは全くの予想外だとでもいうように目を丸くした。
「…なんで?
その理由は?」
「敵だからだ。」
「どうして?
君には相応の生活が保証される。」
「味方を裏切りたくないからだ。」
無防備な姿でナイフを突き付けられ、
クローロは内心かなりの恐怖を感じていたが、
ルーノの質問には強気で回答する。
しかし、一方のルーノは、
目をしばたかせて小首を傾げた。
開いた唇も、心なしか僅かに震えている。
「…ならばあの時のあれは………
あのパレードの時は、一体なんのつもりで…」
急に語尾が消えるほど声が小さくなったルーノに、
クローロははっきりと答える。
「何の話だ!
そんなもん知らねぇ!!!」
それを聞くと、ルーノは口をつぐんでナイフを折り畳み、
それをサイドテーブルの上に置いた。
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