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再開4
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気がついたのは、いつもの業務連絡用の携帯の着信音。
『久しぶり過ぎてトんだんだって?情けねーな・・・』
第一声がまたしても耳に痛い言葉で、思わず電話を切りそうになるのを必死で我慢した。
ねちっこい高木さんの攻めに、理性どころか意識まで飛ばしてしまった俺は、いつ高木さんがホテルから去ったのかもわからない。
ベッド横の小さな机に、札が丁寧に置かれているのをちらっと横目で確認する。
まあ、高木さんならその辺は大丈夫だろうけど。
「とりあえず、終わった。話がそれだけなら、切るよ」
時計を見ると、待ち合わせの時間から3時間ほどしか経っていない。気を失っていたのはせいぜいが30分ってとこだろう。
そもそも俺が意識トばしたって知ってるってことは、高木さんから田中に連絡があったってことで、この電話でのやり取り自体、意味のないものだ。
だから、もう切ってしまおうと思ったのに、田中は待て、と言い出した。
『まだ話は終わっちゃいねーよ。お前がだらしねーとかはどうでもいいんだ。本題はな』
そう言って切り出してきた田中の本題とは、俺にとってはおいしい話で、思わずその話に飛び付く。
かかってきたときとは、別人のような愛想の良さをフルに発揮して、
「ホンットありがとね、田中ちゃんっ!もー、すんげー愛してるよ。たまったらいつでも呼んでよ。いっぱいサービスするからねっ」
最終的にはウザがった田中が電話を切るまで、俺のリップサービスは続いた。
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