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温度 有馬side
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※これは作者の妄想に過ぎません。
何度も、生きるということに疑問も抱いた。
それは、本当に随分と前から分からないものだった。
生きるとは何なのだろう。
分からないから、それを知ろうと沢山調べたりもした。
『生きるということは、何かを愛すること』
『何かを失うこと』
『何かを得ること』
『何かに泣くこと』
『何かに喜ぶこと』
『傷つくこと』
…結局、何一つ理解できる解答はなかった。
いつも何かが足りないまま。
その何かを求めることすら分からず、ただ自分に与えられた使命だけを遂行してきた。
だからなのかもしれない。
遺書がいつも白紙なのも。
きっとまだ何かが足りないのだろう。
でもその何かとは?
長年悩み続けた悩みが、今更解けるわけもないのかもしれない。
ではもういっそ諦めて。
そんなことができるほど、出来た人間でもなかった。
悩みは悩みのまま。
それを誰に告げることもないまま。
ただ、呼吸を繰り返し、食事を摂り、睡眠をとり、誰かのために働いてきた。
たまたま、強かった。
それだけだった。
たまたま、化物だっただけという話だった。
いつのまにか、『CCGの死神』と呼ばれ。
大勢の憧れを背負うようになった。
それでも、何一つ分からなかった。
もう少し踏ん張れば、分かるだろうか。
しかし、何を踏ん張るのだろう。
それすらも分からない。
果たして自分は、この生活が壊れるのを望んでいるのだろうか。
それとも、それとも?
……分からないのは、生きるに入るのだろうか。
俺は今を、生きていたいのすら分からない。
……もし、彼が、
そんな人生に変化をくれるのなら。
そしたら、俺はどうするのだろう。
答えは、きっと
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