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次の日。
(今日も会えるかなー?もし会えたら名前聞いちゃおうかな。)
オレは、彼と話せたことに舞い上がっていた。
「随分ご機嫌だね白咲くん」
「あ、店長おはようございます。そんなことないですよ」
「そうなの?でも鼻歌なんて歌っちゃってとてもご機嫌に見えたけど?」
オレは無意識に鼻歌まで歌っていたようだ。
「すいません、無意識でつい」
「そっか、まあいいけど。今日もよろし頼むね」
そう言って店長は事務所から出ていく。
「いらっしゃいませー」
午後9時過ぎ。
徐々に仕事帰りの人たちが増え始め、空いている売り場から順に商品チェックを進めていく。
そして、バックヤードに戻る時にはデザートコーナーの方をチラチラ気にして見ていた。
今日はまだ彼の姿は見えない。
さすがに2日連続は来ないか。
少し落胆しながらも自分の仕事に専念する。
そんな中レジ担当の人から無線が飛んできた。
「白咲くんヘルプお願いします」
オレはレジへと小走りで向かった。
レジは二台体制。
両方レジには同じくらいの列ができていた。
「2番目にお待ちのお客様こちらのレジどうぞ!」
オレは素早くレジへと入り、自分のIDを打ち込みながら待ってる客に声をかけた。
レジの画面から客の方へ向き直し軽く会釈する。
「大変お待たせいたしました、あ。」
なんと目の前には彼の姿。
オレは一瞬止まった手と口を動かしレジ打ちを始める。
「どうも。レジもやるんだね」
「ご来店ありがとうございます。普段は売り場担当なんですけど、混雑時とかはこうしてヘルプで入ることもあるんです」
レジ打ちをしながら彼の顔をチラチラ見ながら話す。
実際のところこんな至近距離で顔なんて真っ直ぐみて話せるわけがない。
レジ打ちがあって助かったと内心ほっとする。
※誤字修正しました。申し訳ありません。2015.1.8
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