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読
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どうしたら、そんなに本が好きな子になるの?
母は伯母にそう訊かれる度、さあ?と首を傾げて苦笑いしていた。
私は、授業を受ける前に教科書のめぼしい部分を読んでいたし、宿題ソッチノケで、辞書をよんだり、読書感想文は書かないで済ませていたからだ。
我が家には、たんまり蔵書があった。
親も、本ならいくらでも買ってくれた。
それこそ絵本からスポーツ新聞のエロ小説欄まで
毎日読み耽って過ごした。
お陰で、小学生の時からメガネをかけるハメになったが、それでも全く懲りるどころか、歩きながら読書していた位だった。(電柱にぶつかりそうになったり、深い溝に足を突っ込んだりして止めることにした。)
ある程度の年になると、兄妹でも分野が別れた。
兄は海外。(SFとか魔法とかホラー)←小難しい言い回しや、こみ入った長い話が好き。
私は国内。(女性作家の恋愛ものや短編など)解りやすく、身近でユーモアがある話が好き。
妹は少女コミック。←学生の恋愛ものが好き。
親はそれぞれ、時代物やベストセラーを。←意外とミーハー。
兄の本が私に。
私の本が母に。
妹のコミックが兄に。
親父の借りてきた時代物シリーズが、全員に。
お互いの本が、知らない間にぐるぐる回っている、変な家だった。
(現在、兄が買ったアンライスの眠り姫が、母の部屋の棚にある。隣はなんと!いわさきちひろ詩画集…)
将来は、書店の店員か、図書司書になりたかった。
(もちろん仕事しながら、読みたい本をチェックするのだ!)
待ち合わせは、必ず書店だった。
デパートでも、ショッピングモールでも、結局、本を見てから帰っていた。
買うものは厳選しないと、まず捨てられないし、冊数が多いと安くないし、持ち運びが重たい。
(選ぶ為に、必ず立読みしていた。止まらなくなって、そのまま読破することもしばしば…)
現在の家はやたら湿気るし。マンションなので、スペースに限度がある。
図書館も遠いし、職員の態度が信じられない位感じ悪い。
仕方が無いので、たまに、実家へ帰った時には、親父の本棚の奥に何冊かソッと置いて、母の棚から何冊か取ってくることにした。
後は、古本屋で文庫本を2冊程度買うのが、せいぜいになった。
それを、なんと
娘が読むようになってきた。(私と同じで、先生や親が勧める本は読まないスタイル)
漢字が難しいものは、たまに音読させられるし、逆に小咄的なものは、聴かされる。
また変なプレイにハマったものだ。
本格BLは…またしばらくケータイと押入れの天袋の中である。
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