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その後、夜人さんと別れて学校に行く支度をして家を飛び出した。
いつもより遅く出過ぎたせいで、駅に着いた頃には講義開始まで15分しかなかった。
学校最寄りの駅を出て、ひたすら走る。
「はっ、……息、しんど……っ」
駅から10分の学校がこんなにも遠く感じるとは……
やっと見えてきた校門をくぐって、教室には行かず、急いで実習室まで走った。
ガラッ!!
「はぁ、はぁ……っ間に、あった……」
「間に合ったーじゃねーよ。ギリギリだっつーの」
そういいながら、健人が近寄ってきた。
「3分前なら…、十分…間に合ってる…っ」
「ったく、病み上がりで無茶すんなよな。さっさと着替えてこいよ。先生来ちまうぞ。」
健人に急かされながら、着替えを終えて席についた。
結局、練習もほとんどしてないまま実習を迎えてしまった訳だが……。
「な、なんとかなる……。」
もうそう思うしかなかった。
「旭、顔強張ってんぞー。」
「え??うそ。」
「俺も手伝ってやるから、そんな心配すんなって。一緒に案考えたから、旭の課題もだいたいのイメージは俺も解ってるし。なっ」
こいつは……なんていい奴なんだろうか。
「……っありがとう…健人ぉ……っ」
「ばっ、何泣きそうになってんだよ!ほら、さっさとやるぞっ」
所々出来ないところは、こっそり健人に手伝ってもらい何とかその日の実習は終えることが出来た。
学校終わり、途中まで健人と一緒に帰ることにした。
「もーーーー本っっっっっ当ありがとう! 健人が居なかったら今頃こっ酷く先生にお説教食らってたよ。」
「へいへい、でも次はねーかんな。…とはいえお前、練習できてなかった割に結構出来てたよな。」
「いや、全然っ。健人のおかげだよ。……あ、ねえ!何かお礼させてよ!僕に出来ることなら何でもいいするから」
「……ふーん。」
そう言って、健人はそっぽを向いてしまった。
「ねえ、何かない?」
何度聞いても、返事をしてくれない。
すると、健人が突然足を止めた。
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