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『蓮のようになりたいんだろ?』
『……お…父さん?』
ーーー違う!お父さんはあんな事……してない!
『叶多は蓮に良く似て来た。高校時代のアイツに……大丈夫だよ、ちゃんと言うことが聞けたら、唯人にも黙ってるし、痛くもしない。叶多には……蓮の代わりに守らなくちゃならない物があるだろう?』
穏やかな声と紳士然としたその態度が、余計に叶多の恐怖を煽るが受け入れるなんて出来やしない。
信頼していた相手が突然豹変したのも信じられなくて、当時の叶多は力の限り伸ばされた手に抗った。
ーーー嘘だ。お父さんには……お母さんが……。
『嫌だっ、やめて!!やめっ……』
空気を裂く革の音。
焼けるように痛む体。
『だれか、誰か……たすけ……』
『いくら呼んでも助は来ないよ。今、叶多を苦しみから救えるのは、私だけだ』
ーーー違う……これは、こんなのは……。
「ん゛っ……う゛ぅっ!」
口内を蹂躙する他人の舌の感触に、飛ばし掛けていた意識を戻すと、視界は多少ぼやけていたが、至近距離にある須賀の顔だけは何とか認識する事が出来た。
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