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「ゲームっていうのは……20年くらい前に廃止された、明倭学園との対決。っていうか、交流を目的とした遊びだったって聞いてる。当時は双方の学校に選ばれた30人の生徒を送って、学校の何処かに居るターゲットを早く捕まえた方が勝ちってルールだったらしい。守る生徒も30人っていうフェアなゲーム。勝った学校は負けた学校に、一つだけ要求を言える。もちろん法には触れないっていう条件があったけど、権力があればその辺はどうにでもなる……確か、何か大きな問題が起こって廃止になったって聞いてる」
「……そうなんだ。でも、無くなったんならどうして……」
「叶多が転校してきてすぐ、御園から会長に手紙が届いた。そこに、叶多を返すようにって書いてあったらしい。そんな事は出来ないと突っぱねたら、ゲームをふっかけられたって話だ。ターゲットを叶多にして……ね。ただ、俺はそれだけじゃ無いと思ってる。あの会長が、そんな安い挑発に乗るとは考られないから、多分裏に何かある」
そこまで一気に話した所で、瞬はコクリと唾を飲み込み、理解出来ないという顔をしてる叶多に「平気?」と声を掛ける。
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