アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
②
-
「タオルとか、これ使って大丈夫でした?」
「あっ、ああ…大丈夫…」
「良かった」
うわー!笑ったー!
「あ、ははっ」
ばかかオレ変態みたいじゃねえか!
「あの…おれ何したら良いですか…?」
「…は?」
「だってここまでしてもらって何にもしないのは…」
「良いよそんなの。」
「でもっ」
「良いって。」
そんな綺麗な顔で辛そうにしないでほしい。
「……そうですか…」
「つーかさ、服の丈が全然足りてない感じが腹立つ」
オレの身長なんてたかが165cmですよ、ええ、平均身長の女の子がヒールを履いたらアウトですよ。
「え?」
「腰パンで履いてもオレのスエットは七部丈なんですかー。嫌がらせだーうわー(棒」
「えっ、ちがっ、これはっ」
「…ぶはっ!そんなに慌てるなよ、面白いなあ憂心っ、ははっ」
「もう……ん?」
「どうした?」
「な…」
「な?」
「名前!聞いてなかったです!」
「あれ、言わなかったっけ?」
「聞いてません!」
「あーそっか…名前は、村田冬人(むらた ふゆひと)」
「冬人…さん」
「ん?」
「いえ、呼んでみただけです」
な、なんてきらきらした笑顔だ…
「まぶしい…」
「へ?」
「あ、いや、なんでもない。今日泊まってくだろ?」
「え…」
「家に帰りたくないんじゃないのか?」
「…なんでわかったんですか」
「そりゃあんなとこにずっといたらなー」
「家に…告白した子がいて…」
「え。一緒に住んでたのか!?」
「はい……でももう会いたくないって言われたし…どうしようかなって」
「だからあそこに…」
「はい…」
へへっ なんて悲しそうに笑うこいつを見てたらつい言ってしまった。
「よし、一緒に住むか!」
「………………い?」
口を開けたままで固まった憂心を見てたら笑えて来た
「ぶはっ!何固まってんだ。」
「だ、だだだって…今なんて…?」
「だから一緒に住むかって」
「な、なんで、ですか…」
「住むとこないんだろ?」
「それは…そうですけど…」
「うん、だから。どう?」
「どうって…」
「オレと住むのは嫌か?」
「あっ、いや違くて!そうじゃなくて!おれ…一緒に住んで、何したら良いんですか… 」
「んー、なんだろなー。家事とか?」
「え、それだけですか?」
「だけって…それやってくれたらかなり助かるけど。苦手なんだよね、家事全般。」
「それだけで本当に良いんですか…?」
「うん。…あ!じゃあ毎日弁当作ってよ。」
「お弁当?」
「そうそう、毎日買ったり外食するのめんどくさいし。」
「はあ…」
「あ!今日の夜ご飯も作って!オレなんも作れないから。材料なかったらオレ買いに行くし。」
「なんでそんなに良い人なんですか…」
「は?オレは良い人なんかじゃないよ。良い人だったらきっと家事とかさせないだろー」
「いや、家に入れてくれた時点でもうおれの中では良い人です。」
「……そ?照れるな…」
「冬人さん。」
「ん?」
「ほんとに、良いんですか?」
「だから良いって」
「じゃあ、よろしくお願いします…おれ、ほんと、何でもしますから。」
そう深々とお辞儀して言ってきた。
「よしよし、よろしく。憂心。」
「ほんと…ありがとうございます」
「そういう堅苦しいのは良いよ、オレ風呂入って来るから、なんか適当にやってて。あ、危ないことはすんなよ!」
「し、しませんっ」
「うむ」
良かった良かった、丸く収まったし家事をしなくてよくなった!
あいつ笑ってたし、これからどうするかなー。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 98