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「落ち着け、本当に大丈夫……」
「で、でも…!ちょっと誰か呼んでくるからっ!」
そう言って飛び出そうとする嶋津の腕を掴んだ。
驚いたように振り返る。
「対したことねぇって言ってんだろ?俺は平気だ」
「ほ、本当に?」
「あぁ……」
嶋津が落ち着いてきたのを見て腕を離した。
ベッドの横の椅子に座る。
それをぼんやりと眺めた。
「……夕飯、食べられそう?」
「いや、すまん」
さっきまでの空腹が嘘かのようだ。
逆にムカムカする。
「そっか…うん。今は休むべきだね」
そういう嶋津だが、通話の内容を聞いてしまったんだろう。
それが気になって仕方ない様子だ。
俺は乱れかけた呼吸をなおすようにはぁーっと長い息を吐き出した。
痛みはだいぶ引いて、怠さも少しはマシになっている。
俺はゆっくりと口を開いた。
「……俺は片桐家の三男だ。次の経営権は兄貴たちにある。兄貴たちとは年が離れてて、俺が生まれた時にはほぼ後継者は決まっていた」
「…………」
いきなり話出した俺に何も言わず耳を傾ける嶋津
真剣な顔を一瞥して続ける
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