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リレーでもしているのかレーンに立った瑞樹は首と足首を回している。
チームの走者がバトンを持って走ってくると体制を低くして走り出す準備に入った。
そしてバトンが渡った瞬間風を切って走り出す。
……やっぱ早いな
他のチームに大きな差をつけて走る瑞樹は陸上のエースということもあってかなり早い。
あいつは走ってる時が一番あいつらしい。
次の奴にバトンが渡るまでぼんやりそれを見つめていた。
それより、この時期にリレーの練習か……いや、ちょっと待て
「……あぁ、体育祭か」
この学園の体育祭はこの時期に行われる。
学園側にもいろいろ事情があるんだろうな
でも、体育祭を始め、この学園の行事のほとんどは生徒会主催で行われる。
……それで、東も焦っていたんだな
おそらく生徒会が機能しておらず、生徒達が練習に励む中、体育祭の準備はいっこうに進んでいないのだろう。
これだけ生徒が頑張っていても、準備が出来ないことには開催自体危ういのだ。
もし仮に中止となったら、それこと大問題だ。
生徒会への不満は高まり、さらなる崩壊へと進んでしまうだろう。
そのことを考えると頭が痛む。
俺は窓から目を離し、額に手を当てた。
目を閉じると大きく息を吐き出した。
……なぜ、ここまで気にする必要がある?
俺が何かしてやる必要はねぇだろ?
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