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「体育祭を前にしてようやく学園側も事の深刻さに気付いたらしい。……前会長のリコールは間違っていたんだってな」
「はっ……くだらねぇ…」
バカみたいだ
何が気づいた、だ?
最初からあいつらが仕事をしていなかったことくらい気づいていただろう?
何が目的で俺をあそこから引き摺り下ろしたかったのかは知らねぇが、こうなることがわかっててやったんだろう?
もし、あの時点でこの事態を予想できていなかったのなら、とんだアホの集団とした思えねぇ
本当に救えねぇ
黒木はさらに続ける
「それでな、俺はあっちの教師たちに言われてんだ…お前をこっちに返せってな」
「はっ……それでここに呼んだのか?俺を説得しようとでも?」
こっちの奴らからしたら都合がいいだろうな
突然やってきた余所者がさっさと出て行ってくれるわけだから
……結局はここも俺を切り捨てるんだろ?
「お前にとっても悪い話ではないだろう?ここにいるより、向こうに戻ったら方がずっと待遇もいい。ここにいたら、身の安全も保証されないからな」
もう、黒木の顔を見てなどいなかった。
自然と握りしめた拳を見つめ、無言で俯く。
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