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「あ、そうだ。お前らにいい話がある」
帰り際にそう言った黒木に生徒たちの視線が集まる。
俺もなんとなく顔を黒木に向けると、バチっと視線がぶつかった。
それと同時に軽く口角が上げられる。
……なんなんだ、一体
「早く教えろよ〜クロセン」
「そうだそうだ、もったいぶんなって〜!」
「そう急かすな。二週間後の体育祭、このクラスも参加できることになった」
「……!!」
黒木の言葉に騒ぎ出す生徒
俺は思わず目を見開いて言葉を失った。
……ま、まじかよ…
まさか、こんなに早く……つか、昨日の今日だぞ?
呆気に取られる俺に黒木はただ意地の悪い笑みを向ける。
「片桐に感謝しろよ。あいつのおかげだからな。片桐、何か一言でも言っとけ」
「……は?いらねぇよ」
すぐに拒否したが、すでに生徒たちの視線は俺に集まっている。
くそ…しゃあねぇな
俺は仕方なくため息をついて立ち上がった。
「……まぁ、そういうことだから…問題おこさねぇ程度にはしゃげ。来年はどうなるかわからねぇから、今年のうちに楽しんどけ」
俺の言葉に生徒たちは歓声をあげる。
それなりに喜んでいるようだ。
俺はいまだに混乱している。
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