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【吸血鬼】アイよぴ Part6
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「吸血鬼...?」
吸血鬼、とは...
確か、本で読んだことがある
人間の血を食料とし、生きる魔物の様な生き物らしい
それが....アイク?
「別に吸血鬼は、血を吸わなくても、その日苦痛にもがくだけで、死にはしない。
だけど、血を吸わないと動物、人間関係なく生き物は本能のままに襲ってしまう。
つまり、血を吸わないと理性を一時的に失って、手当たり次第お腹が満たされるまで吸い続けるって事なんだ」
「じゃあ、まさかあれって.....」
「あの、クリーム容器の物だよね。
あれは、動物の血なの。
さっきスーパーで買ってきた。
本当は新鮮かつ人間の血が1番身体には良いんだけど...」
そこでアイクは言葉が詰まる
俺には、その理由がわかっていた
アイクは、人を襲う様な真似はしない
俺は、アイクが時々ともさんから大きなペットボトルをもらっているのを見たことがある
多分、動物の血なんだろう
アイクは、人なんて襲いたくないから
吸血鬼なのに、とんだお人好しな奴だ
「Yさんがお風呂に入った時、自分はこの血を飲んだ。
でも、やっぱり足りなくて。
吸血鬼は元々人間の食べ物なんて食べられないから、血が足りない苦しさで全部吐いてしまったんだ。
そこに、Yさんが来て、それで.....」
「そっか....」
アイクは暗い顔をして、俯く
俺はそんなアイクの頭に手を伸ばし、優しく撫でた
初めて会った時から変わらない
その小さな頭を、俺の強い力で壊さない様に、優しく撫でる
俺の手は、昔から怖い程怪力で、あまり人が寄って来なかったから
もう、大切なものを俺の力で潰したくない
すると、アイクが不思議そうな顔を浮かべ、俺を見つめる
「Yさんは...自分が怖くないの....?」
「えっ、なんで?」
「だって、自分は、化物なんだよ?
それに、Yさんを襲ってしまったし....」
「今更、アイクを怖がる理由なんてねえよ。
お前と、1番付き合い長いのは誰だと思う?」
「それは、Yさん..だけど.....」
「まぁ確かに、何で俺には教えてくれなかったのかなーとは思ったけどさ」
「それはっ....!!
Yさんにだけは、嫌われたくなかったから...」
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