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電話越し1
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学校を休み、朝一番に保健室の先生が、病院に連れて行ってくれた。熱は、だいぶ下がっていたけれども、大事を取ってとのことだった。
昨日、病院が休診だったため、思っていた以上に混んでいた。そのため、部屋に戻ってきたのが、十一時半を少し過ぎた頃だった。
胸に異変があることを病院の待合室で気付いた。しかし、いろんな人に知られるという恥ずかしさが勝り、どうしようと焦っていたが、先生がおじいちゃんだったお蔭で誰にも気づかれずに済んだ。
バレなかったことにと安心しながら、寮母さんが持ってきてくれた温かいお粥を口に運んでいると、静かな部屋に着信音が鳴り響いた。
『もしもし。祐太、体調どう?』
「まだ怠いけど、だいぶ治った感じ」
『それは、良かったよ』
電話からは、紺野の安心した声と昼休みの喧騒。
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