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射法八節【榎月】*04
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「流れ的には、こんな感じです。」
射法の一連動作を終え、ちなはさんを見ると彼の目がキラキラと輝いた。
私も弓道をする両親の姿を初めて見た時は、そんな感じだったように思う。
「まずは…」
一、足踏み(あしぶみ)
足を開き、正しい姿勢を作る。
ニ、胴造り(どうづくり)
弓を左膝に置き、右手は右の腰にとる。
三、弓構え(ゆみがまえ)
右手を弦にかけ、左手(手の内)を整えてから的を見る。
四、打起こし(うちおこし)
弓構えの位置から、静かに両拳を同じ高さに持ち上げる。
五、引き分け(ひきわけ)
打起こした弓を、左右均等に引き分ける。
六、会(かい)
引き分けが完成し、身心が一つになり、発射のタイミングが熟すのを待つ。
七、離れ(はなれ)
胸郭(きょうかく)を広く開いて、矢を放つ。
八、残心(残身・ざんしん)
射の総決算。矢が離れた時の姿勢を暫く保つ。
「これが、射法八節です。この一連の動作を覚えて下さい。」
「はい。」
得手不得手はあっても、きいやさんの身体能力の高さを知っているだけに、双子のちなはさんに出来ない筈はない。
運動が『得意』ではないだけで。
「部屋に戻ったら、ゴム弓を使った筋トレを一緒にやりましょう。出来れば、ランニングも。」
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