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瑶と潤と藤木「昼休み 3」
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潤と藤木が、こっちを向いた。
瑶は、二人に歩み寄って言った。
「潤、いいかげんにしろよ。せっかく藤木さんが心配してくれてるのに」
「いや、いいんだ。俺も悪いんだ。潤を助けたいんだけれど、潤の色っぽさに、いつも、負けてしまって」
藤木が言った。
「それは僕もいっしょです。僕も潤を助けたいんです。だけど、やっぱり潤の魅力に……違う、僕の弱さなんです。自分の欲望をコントロールできなくて。恥ずかしいです」
瑶は上級生の前で、自分の欲望について告白した。
「潤のことが好きなんです、潤を助けたいんです。でも、そう思うのに、僕がやってることは、潤を性的に侵害するようなこと」
「それは違う、俺の方が瑤を悪の道に誘ってるから」
潤がさえぎった。
「そんなに俺って心配かな?」
「心配だよ!」
瑶と藤木がハモってしまい、互いにバツが悪く顔を見合わせた。
「俺を心配するのもいいですけど、自分のことも心配してほしいですね。でないと、俺、頼れないんで」
潤が言った。
「そうだな……」
藤木が言った。瑶は、
「潤、お弁当食べよ」
と言った。
「うん。藤木さんは?」
「俺、早弁したから、弁当ない」
「珍しいですね」
「昨夜、眠れなくて、寝坊して朝飯食えなかったから」
「俺のせい?」
「まあ……」
「しょうがないなあ、じゃあ、俺の弁当分けてあげますか」
「え、いいの?」
瑶と潤は、潤を真ん中に、藤木先輩と三人で渡り廊下に座り弁当を広げた。
「あ、美味しそう」
藤木は、潤の弁当を見て言った。
藤木は、潤にアスパラの牛肉巻きを口に入れられた。
「いいなぁ、潤に食べさせてもらって」
瑶は、うらやましがった。
「でもいいや、いただきます」
瑶は、弁当箱の蓋を開け、譲の作ってくれた弁当を見て幸せ気分になった。
「はぁーん、美味しいそう」
と瑶は、潤に言った。
藤木が立ち上がって瑶の弁当を覗き込んだ。
「何で、二人の弁当の中身いっしょなの?」
「あーこれは……」
「瑤が昨日、家に泊まったんです」
潤が自分で暴露した。
「え、そうなんだ?」
「ですよ。俺ら、付き合ってるんで」
「へえ、そうなんだ……。いっきに失恋した気分……」
「前言ったじゃないですか」
「だって、泊まったってことは……」
「泊まったって、何もない場合もありますよ」
「だな。何もなかったのか?」
「ないわけないじゃないですか。俺に限って。そりゃあ、やりまくりましたよ。おかげで眠いったらなくて」
潤は、弁当箱と箸を藤木に渡した。
「俺、寝るわ」
潤は、瑶の膝に頭を乗せた。
「重いよぉ」
瑶は、アルミ箔のカップに入ったポテトサラダを箸でつまみながら言った。
「安定感に欠けるな」
潤は一人ごち、起き上がった。
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