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「つ、疲れてるからとか?ほら、あの、疲れてたらソノ気にもならなくね?それか、なんか他に悩み事があって精神的にヤってる場合じゃなかった、とか?それとも、アレか、体の相性がスゲー悪かった……とか?」
俺は一体ナニを言っているんだ。
何だかたどたどしくて、自分自身聞くに耐えないのだが。
誰かを相手に臨戦態勢になった事もないのに、分かった風に一般論を唱えて励ましてみたものの、未経験者が何をいっても真実味がない。
その上、妙に恥ずかしい。
何かもう、埋まりたい。
「疲れてねーし、別に悩みもない。それに、リサとは何度かヤった事あるし」
自分の吐いた取るに足らない言葉を頭の中で反芻してしまい、恥ずかしさのあまり身悶えしていると、拓海はボソリと呟くように否定した。
「……じゃあ、なんで?」
「俺が知りてーよ!!」
思わず出てしまった『なんで?』の言葉に、拓海が怒鳴った。
「あ、わっ、ごめん!」
しまった、と自分の失言に気付いて慌てて謝るが、拓海はまだ怒っているようで、目が怖い。
勃たなかった事に一番疑問を抱いて困惑しているのは拓海自身なのだから、未経験者の俺が軽口たたいていい訳なかったのだ。
俺、馬鹿だ。
もう黙っていた方が良いのかもしれない。
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