アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*
-
金曜日の放課後、こう太に家で遊ぼうと誘われて、春幸と遊びに行った。
ハゲはまだ帰ってきてなくて、三人で宿題やったり漫画読んだりゲームしたりしてすごく楽しかった。
で、次何しようかって話しになった時だ。
「公園にでも行く?」
「ちょっと今からだと遅くなっちゃわない?それに寒いよ」
「漫画もうちょっと持って来れば良かったね」
そんな感じで、あぁでもないこうでもないと話していた時に、僕はふと思いつく。
「…たまにはごっこ遊びでもしようか」
昔、今よりももっと小さい頃父さんとよく遊んだ遊びを思い出す。
そういえば、春幸とは遊んだけど、こう太とはやったことないよなぁとも。
僕の提案にこう太はちょっと目を輝かせて、春幸は「え」と目を丸くしたまま固まっている
「いいねー!どんなの?」
「お医者さんごっこ」
「」
こう太の目がポーンと飛んでいった。
「え?お、お医者さんごっこ、やるの?」
「うん、しようよ。知ってる?お医者さんごっこ」
「ししし知ってるけど…」
「が、垓くん、せっかくこうちゃんのお家来たんだし、もっと別なことしよ!ね!」
「室内の方がやりやすいと思うよ。ずっと父さんと二人でしかやったことなかったんだけど、三人でやったことないからさ、ね、やろうよ」
「おと、お父さんとやったの!?っていうか、さささ、三人でやるの!?」
「ね、やろうよ。いいでしょ?」
にっこり笑いながらねだると、こう太は何故かほっぺたを赤くしながら俯いていたけど、春幸は小さく頷いてくれた。
そして三人でお医者さんごっこを始める。
「…先生、うちの弟を、うちの弟をどうか助けてください!」
「お兄ちゃん、苦しいよー」
「先天性の心臓疾患だな…。まず普通の医者では治せないな」
「父も祖父も同じ病気で死んでいます。どこの病院でも断られてしまいました」
「お兄ちゃん、苦しいよー」
「失敗する可能性しかないな。私だって成功するかどうか」
「どうか、どうか助けてください!!」
「お兄ちゃん、苦しいよー」
「一千万だ」
「えぇ!?」
「手術料一千万貰おうか。お兄さんに払えるかな?」
「は…払いますとも!!弟のためです!!」
「その言葉が聞きたかった」
「お兄ちゃん、苦しいよー」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 100