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珍しい来客 by橙真
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響也から連絡が入った。
今の状況を少しでも把握するためここは一旦帰った方がいいと踏み、会議を途中で抜けて旭陽に家路を急がせた。
澪桜と響也達はもう屋敷に着いているらしい。
屋敷の大きな門が見えてきた時、門番と誰かが揉み合っているのが見えた。
「止めろ。あそこにいるのは誰か分かるか?」
職業柄目が優れている旭陽にそう訪ねる。
「……とても珍しいお客様ですよ。」
「勿体ぶるな」
「では、晃羅と言えばわかりますか?」
晃羅、その名を聞いた時笑いが込み上げてきた。
「そこまで行ってくれ。」
そう言うとまた動き出した車。
車を止めドアを開ける。相手に警戒する旭陽。
「やぁ、どういう風の吹き回し?」
「……今日は昔の友達として会いに来た。ワンコくん?殺さないでくれよ?わかってんだろ?俺が丸腰だってことくらい。」
見たところホントに丸腰だ。
「昔の友達としてなら歓迎するよ。何か困り事かな?もしかしてこっちの困り事と同じ要件かも知れないね。」
「助かる。」
そう言う晃羅の目は珍しく真剣で本気で困っているのだとわかる。
「一応客だが素性がアレだからね。裏口から入ってくれ。旭陽、俺の事はいいからコイツを案内してやってくれ。」
「かしこまりました。」
……なんだか不思議な展開になってきたものだ。
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