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お出掛けにはお洒落して
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適当に浴衣を羽織って下の階の食間へ向かう。
味噌汁のいい香りがした。
四郎ちゃんは料理がうまい。俺の好きなものを考えて作ってくれるしバランスもとれてると思う。
「四郎ちゃん〜今日のご飯何〜?」
そう言いながら食卓の椅子に座ると四郎ちゃんが湯飲みに入ったお茶を目の前に置いてくれた。
「焼き魚」
素っ気ない答えの後に香ばしい香りがして、目の前に綺麗に焼きめのついた魚と味噌汁が置かれる。
横にあったおひつから俺は2人分の茶碗に米をよそった。
四郎ちゃんが俺の目の前に座り、手を合わせる。
同じように俺も手を合わせて食事を始めた。
「今日は依頼入ってないの?」
「嗚呼、珍しく何も入ってない。外套がちょっと擦れてきたから買いに行こうと思ってるんだが御門も行くか?」
「行く!!!デートだねデート!!!」
四郎ちゃんからの誘いなんて断るわけないじゃん!いつも忙しくて仕事ばっかりの四郎ちゃんに誘われて俺は嬉しくて仕方ない。
「えーどうしよ、女装して夫婦みたいな感じで歩くのもいいよなあ〜」
頬を緩めっぱなしでそんなことを呟きながら箸を進める。
「お前は綺麗すぎるからあんまり女装しないで欲しい。悪い虫がつく」
「四郎ちゃんやきもちやいちゃうもんね」
「ちが...!!そうじゃない...!!....そうでもあるけど!!!」
慌てる四郎ちゃんをからかいながら俺は今日のデートが楽しみで仕方なかった。
照れ屋な四郎ちゃんにしてはすっごく頑張って俺を誘ってくれたんだなと思って、ますます嬉しくなる。
買い物とか、そういう事ってただでさえわくわくするのに大好きな人と出掛けられるって思うとそのわくわくが倍増する。
食事が終わった俺は流し台のところに食器を片付けると四郎ちゃんに一言声かけて二階の自室へ服を選びに急いだ。
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