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花屋
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「どれがいいんだ?好きなのを買ってやるぞ。」
「…………!」
ユーリを連れて花屋に来たアーサーはずらりと並ぶ花を見ながらぶっきらぼうにそう言った。
ユーリはキョロキョロと周りを見回し今にも走り出しそうになっている。
「買うのなら種の方がいい。自分で育てた方がいいだろう?」
「……た、ね…?」
「花の赤ちゃんと言えばわかるか?」
「……!!…たね…!ほしいです…!」
ユーリの手を引いて店の奥へと向かった。
「おい店主、こいつが花を育てたいそうだ。1番育てやすくて……その…か、可愛いやつを頼む。」
「あぁ、アーサー様…!よく来てくださいました…かしこまりました、探してみましょう。じゃあお嬢ちゃん、おいで。」
「…お、じょう……?」
「……お前のことだ。行ってこい。」
「あ、は、はい…!」
ユーリはハッとして急いで店主の後をついて行く。
ユーリが意味をわかっていなくて良かった。
店主はユーリを完全に女だと思っているが、本当は違う。
バレたら色々とややこしいわけだ。
小さくため息を吐き、アーサーも、買うわけではないが花を物色しはじめた。
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