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Episode5 side?
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「…ご主人様…」
新しい患者の入った病室の扉を開けようとした時、僕の耳に聞こえた声。本当に人を呼ぶ気があるのだろうかと疑う程に消え入りそうな声で、彼は何処ぞの「ご主人様」を呼んでいた。
大抵の情報は、警察から聞いている。幼少期に誘拐犯が彼を誘拐し、それから十数年軟禁されていたらしい。その上で、目隠しや枷を嵌められていたと。
警察に言わせれば、「不幸な子供」。
確かに、不幸だなと思う。
僕は、何度もか細い声で人を呼ぶ彼の居る病室の扉を開けた。
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