アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
その先に
-
付き合って1ヶ月が経とうとしてる。
キスもした。
家にも行った。
でも好きとは言ってくれない。
那谷さんは行動ばかりだ。
「たまには言葉にしてくれたらいいのに…」
「ん?なんか言ったか?」
「へ!?あ、いやなんでもない、です…」
「ふぅん。」
今、那谷さんと飲みに行くタクシーの中だ。
那谷さんはまだ好きとは言ってくれない。
着いた居酒屋でビールを飲む。
最近はだいたいそんな感じだ。
そういや。家に行ったのもまだ1回か…
意外とキス以上はすすまないものだな…
いや。まてよ、俺が下なのかな。年下だし…でも…
ていうか男同士…
男同士なんて初めてだし…
怖い…
考えるとすごく、、、
「怖いな…」
「おーい?柳?」
那谷さんの声に我に返る
「はい!」
「家来るか?」
「え、」
「明日休みだし。」
「でも…」
「いーからいーから」
そして那谷さんの家に行くことになった。
那谷さんの家でまたビールが出される
「なあ、冬弥?」
「なんですか?」
「キスしていーか?」
びっくりして振り向く。
「え?なんで聞くんですか?」
いつもは突然キスするくせに…
「なんとなく」
そう言ってキスをした。
短い小さいキス。
「那谷さん、あの」
「うん?」
「来週で1ヶ月ですね…あ、お祝いとか欲しいわけじゃなくて!…その、1ヶ月だなって…」
「冬弥」
「はい?」
「可愛いなお前。」
いつものわしゃわしゃをされる。
「那谷さんえっと…」
好きとは言ってくれないんですか…
とは言えない。
突然手を引かれた。
「那谷さん?」
顔が近づく
キスされる。
「んっぅ…んんーっっ…やだ…ぁ…」
長い長いキス。
終わると押したおされていた。
「那谷さん!?」
「圭吾だろ」
「あの、この状況は…」
「ダメか?」
ダメかって…
ボタンに手がかかる
那谷さんにうったえる
「そんな突然…まだ俺っそんな…」
キス。
「…ぅん…んむ…っは…、那谷さん、やめてっ…」
まだそんな心の準備も出来てないのに…
嫌だ
嫌だ
嫌だ…っ
「那谷さん…お願い、まっ…んぅぅんっ…
キスで塞がれる。
いつもと違う怖い那谷さんの目。
やだやだ。怖い。無理。無理。
「那谷さん…那谷さん、やだってばっ…」
那谷さんは聞こえてないみたいに手をすすめる。
そして那谷さんの手がボタンを外して…
シャツの中へ。
怖い。怖い
那谷さんが怖い…
「やめて…怖い…那谷さんっ…」
胸の突起に手が触れる。
「嫌だっ!那谷さん…」
涙があふれる。
いや
嫌だ
那谷さんが…怖い
まだそんなの無理…
那谷さんの手が、ベルトにかかる。
涙がボロボロ溢れる
もう、那谷さんを止める手も震えて力が入らない。
「那谷さん…嫌だぁっひくっ…嫌だ…やめて」
那谷さんは見向きもしない。
怖い。怖い
那谷さん、嫌だ
那谷さんが怖い
那谷さんが怖い…っ
俺は那谷さんに手を伸ばす
「やめて…お願い…お願いだから…っやめて、やめて!やだ!やだぁ…っひ…いや。いや、やめ、て…」
声はだんだん小さくなる。
震える手で那谷さんの手を掴む。
那谷さんが俺の泣き声に顔をあげた。
「那谷さん…やだぁ…」
那谷さんの表情が変わった。
「冬弥!?」
那谷さんはベルトから手を外して俺を抱き起こす。
涙でぐちゃぐちゃの顔と震えて力が入らない手。
「冬弥っ、悪かった!…ごめん…ほんとに…」
ぎゅっと抱きしめられる
那谷さんの胸に顔が埋まる。
「嫌だ…離して…怖い…那谷さんがっ怖いぃ…」
涙がとまらない
那谷さんが怖くて仕方がなくて
でも那谷さんから離れたくなくて
ぎゅっ
と那谷さんの服を握る
「冬弥…悪かった、急だったな」
涙はまだ流れる。
那谷さんの手が頬に触れて涙を拭う。
その手にさえ警戒してしまう。
小さく
「那谷さん怖いよ…」
と言った。
「ごめん…」
と那谷さんは言うとまた俺をぎゅっと抱きしめた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 27