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「切られるのと殴られるの…どっちがいい?どっちも好き?」
俺は首を横に振った。
どっちも御免だ。
「そうだよね、切られるのも殴られるのも痛いよね…でも安心して。俺、殴る方が得意なんだ」
…なんも安心できねぇよ。
「かわいい。目が赤いよ、泣きそう?」
泣きそうになってることくらい
自分が一番わかってる。
そう思っていると、腹に激痛が走った。
「んぐっ⁉︎」
痛さで地面にへたり込んだ。
「俺、昔ボクシングやってたんだよ?すごいでしょ?」
猿轡のせいで、喋ろうとしてもしゃべれない。
「痛い?痛いよね?」
そう言って晶は、俺の前髪を鷲掴んだ。
「っ…」
「血吐くまで殴ってあげる」
「…!」
俺は必死に首を振った。
だが、それは晶には届かなかった。
足で頭を蹴られ、床に思いっきり頭を打ち付けた。
「ゔ…」
晶は俺を持ち上げて、ソファーに寝かせた。
「…あれ?右の頬、腫れてる」
それはきっと、昨日宇都宮に殴られたやつだろう。
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