アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
聞こえたもの
-
俺達が付き合って一週間が経った。
とくに何かをすることもなく、今までと同じような関係だった。
強いて言うなら毎日電話をするようななったくらいか…。
俺はいつものように放課後、部室に向かっていた。
「……は、…?」
どこからか話し声が聞こえてくる。
体育館の渡り廊下で福チャンと新海が話していた。
「おい、福チャ…」
「寿一…オメさん、靖友と付き合ってるんだって?」
声をかけようとしたら、新海の言葉が聞こえた。
おれはとっさに隠れてしまった。
(なにかくれてんだよォ、おれ…)
「ああ、そうだが」
福チャンはちゃんと答えてくれた。
「靖友はなんとなくわかってたんだけどよぉ、まさかオメさんまでなぁ…」
知られてたのかよぉ、くそっ…。
「ところでオメさん、参考までに聞くんだが…あいつで勃つのか?」
「ブハッァ」
新海、福チャンになんてこと聞いてやがる!
思わず吹いちまったじゃねーかァ!
全く、離れた場所でよかったヨォ。
「俺はノンケだからな、わからないんだよ、男のどこに性的興奮を覚えるのかが」
新海はそう言って笑う。
「ああ、そうだな」
ん…?
福チャン?が言ったのか…?
「男が男に性的興奮をおぼえるなんてありえないな」
どーゆうことォ?福チャン…。
俺とはそーゆーことは考えられないってこと…?
俺は考える間もなくその場から逃げ出した。
その日の部活はばっくれた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 10