アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
監禁生活。--浄化.4--
-
ここへ来てからというものやけに寒く感じる
蒼の部屋から始まり廊下までは
空調が行き届いていたが
風呂場までの管理はされていないようだった
昨日の夜にシャツを剥ぎ取られたお陰で
上半身が裸だった功太は
12月と言う季節にこんな格好をしている事を
改めて実感させられる
(服くらい着させろよな...)
風呂に入れる予定だったかなんか知らないけど、冬に半裸ってどうなんだよ。
しかしそれを発言する事はできない
心の中で思った言葉ほど
口に出さないに限る
リードを持ちながら蒼は
自分の服の腕や足の裾を捲り
功太のベルトに手を掛ける
「綺麗になろうね〜」
まるで幼児相手に話すように喋る
その姿は実に楽しそうだ
「こっ、これ位自分でできるからっ...やめろよっ...!」
慌ててその手を止める
服の着脱を誰かにしてもらう事なんか
何十年も前に卒業してる
脱がされるなんて恥ずかしさを煽るだけだ
「ん〜、そうなの?まぁいいや、じゃあ脱ぎ終わったら一緒に入ろうね〜」
え?
....お前も入るの?
服は脱がず共、確かに袖や裾を捲り上げた姿は
それを意味していた
唖然とする功太に蒼は笑いかけた
「1分以内に出来なきゃお仕置きね」
息を呑む程の冷めた笑みは
服を脱ぐ事への恥ずかしさより
”お仕置き”という言葉への恐怖を感じさせる
(.....何なんだよっ...。)
何もできない自分が酷く嫌だった
下唇を強く噛み締め
嫌々ながらもベルトを外す
ズボンを脱ぎ下着に手を掛ける所で
手が止まる
「時間過ぎちゃうよ〜?」
嬉しそうに笑っているのは
これも楽しみの一つであるからだろうか
さっきから功太が重い手取りで
徐々に肌を露出する姿を見つめている
むかつく。
でも逃げられない。
首にはめられた首輪が、
繋がれたリードが、
俺が逃げれば理樹がーー。
様々な呪縛が
逃げ出せない状況を作っていた
横ではラスト10秒のカウントダウンを
始めていた
ここでは
全てを受け入れる事だけが
痛みを感じずに穏やかに過ごせる道だ
数え終わる前に下着を脱ぎ終わると、蒼は少し残念そうな顔をしたが、功太はそれに気づくようなゆとりがなかった
「さぁ...僕がぜーんぶ、綺麗にしてあげる」
裸に首輪というなんとも変態ちっくな光景に
自分でも吐き気がする程気持ち悪かった
唇を噛む行為が癖付いているのは
自分でも前から気づいていたが
ここへ連れて来られてその頻度は増えていた
そして浴室の鏡を前に初めて気づく事が
(あれ....なんで...)
首輪を付けた自分の口元には
殴られたわけではないのにも関わらず
血が滲み赤く染まっていた
「噛みすぎ。」
笑いを含んだ蒼の言葉で出血の意味を知る
そのまま蒼は口元の生傷に触れた
「っ...」
ヒリヒリとした痛みに小さく呻き
顔を背けるが
ふふっと不適に笑った蒼にもう一度目をやる
それに気づいた蒼は
血の付いた指を見せ付けるように舐めて見せた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 131