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酒と性癖と男と男7
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言いながら冴島の勧めたハツを口に入れる。
もちもちした食感がたまらない。
「朔良」
急に呼ばれて、咀嚼しながら顔を上げた。
優しくて柔らかいのに、妖しげな光を揺らめかせて見詰めてくる眸がある。
そうか、俺は人の目に弱いのか。
思うと同時に櫻井の目が思い出された。
ぞわと、全身の毛が逆立つ。
鋭い眼光に、穿たれる。
目の前にある妖艶な眸よりもずっと、胸を苦しくさせる。
なんだこれ。
苛立ちか?
眩暈すらしてくる。
そんな朔良の様を見ながら、冴島はレバーの串を取る。
「誰がそういう顔させるか、大体想像ついてますけど」
白く、硬そうな歯で肉を食いちぎる。
口角についたタレを親指で拭い、舌でなめる。
一つ一つの動作が妙に艶めかしくて、目のやり場に困る。
「俺と付き合いません?」
思いもよらない申し出に丸のまま肉を呑みこんでむせそうになった。
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