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最悪。
新年早々、嫌な奴と出くわしてしまった。
今年もついてないって事は充分わかった。
おみくじの中吉はあてにならない。
お守り、後で買っておこう。
この人と、いい思い出は何一つない。
昔の俺がなんでこいつを好きになったのかもわかんない。
今はむしろ嫌いだ。
「堀川…久しぶり」
「久しぶり」
あー、はやく帰りたい。
この人と喋るのは、怖い。
「あの、俺、行きますね」
これ以上一緒にいたら気が狂いそうで、姉さん達ん所へ行こうとしたら、腕を掴まれて…
「避けるなよ。まだ根に持ってるのか?」
「バカじゃねーの。嫌な人に捕まって避けないわけないじゃん」
気持ちはもうないけど、それでも初失恋の相手?しかもくっそ最低な方法で振られたからな。
「お前やっぱり生意気。だから…」
だから…なに?
だから俺の事を振ったの?
「だったら放せよ。貴方と話す事もないと思うんだけど」
「うっざ、いいからちょっとくらい顔貸せ!話が丁度あるから」
「はぁ!?うざいのはお前だろ!!」
「あー、もう!」
やっと離してくれたかと思ったら、
急にぎゅっと…暖かい何かに包まれて。
寒いなか丁度暖かくていいんだけど、その何かが…
この嫌な奴の腕だった事に、俺は驚いて固まってしまった。
え、なに?
「何…してんの」
「お前がうるせえから黙らしてるの」
「いや、今直ぐ怒鳴りたいの我慢してんだけど」
嫌いな奴に抱き締められて…しかも元カレに…
全然嬉しくないし、むしろ何が悲しくてこいつと抱き合わないといけないんだ。
しかも神社!!
人めっちゃいる!
「ねえ、話聞くから、離してくんね?恥ずかしい」
そしてやっと離してくれたかと思いきや、いきなり手を繋がれて、
今日は本当に頭がいたい。
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