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天然に見えるあの人は-猿狐-
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「ワトソンくん!好き!」
満面の笑みでそんなことを言ってくるふぁんきぃさん。
可愛いなんて思っても口には決して出さない。
「私も好きです」
「俺のは恋愛対象として好きってことやで?!ワトソンくんも俺のこと、恋愛対象として好きってことでええの?!」
驚いた。
私はてっきり友達としてやと思ってた。
そんな素振りは一切見せてなかったし、なにより恋愛にはあの天然さから興味がないものやと思い込んでた。
「やっぱり違うよね…ごめん、ワトソンくん。今のは忘れてくれて構へんで!というか忘れて!!」
驚きすぎて何も喋らないでいると、ふぁんきぃさんは慌てたようにそう言う。
「ち、違います。まさかふぁんきぃさんが私のことを好きでいてくれたことにびっくりして…」
「じゃあ…」
「私もふぁんきぃさんのことが好きです」
「ワトソンくん!大好きー!」
まるで子犬のようにふぁんきぃさんが抱きついてくる。
それを私は受け止めて抱きしめ返す。
「まず、その“ワトソンくん”という呼び方はやめてくれへん?」
「今更、名前で呼ぶのは恥ずかしいねん」
ふぁんきぃさんが珍しく顔を赤く染めて私から目を逸らす。
「呼んでくれへんのならふぁんきぃさんのことを猿と呼びますよ」
「分かったよ、ワトソンくん」
「その時点で分かってないやないですか」
「……と…こ…」
小さい声で聴き取りにくく、聴き返すと、開き直ったように大きな声で、
「…とわこ!」
と呼んでくれる。
「はい、よく出来ました」
ふぁんきぃさんの頭をなでなでする。
「子ども扱いしんといてー!」
「はいはい」
「えっちの時はとわこが下になってもらうからな!」
「それでもええよ。ふぁんきぃさんのことが好きやから」
「後悔してもしらへんから!」
後悔なんてする訳ないやないですか。
私はふぁんきぃさんの為ならなんでもしますよ。
11.24
天然に見えるあの人は-猿狐-
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