アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
迷
-
最初は、一夜限りの割り切った関係のつもりやった。
実はオレ、会うてすぐの相手と…とか、考えてみたら初めてやってんな。
気が付いたら
誘われるまま、何度も会って、その度に、そういうことをしてて…
いや、ホンマにスムーズに違和感無く
初めて静に抱かれた夜までは、ごく当たり前に、肌を重ねとった。
イケメンで、コガネ持ちで、遊び慣れてる静が、なんでオレなんかな?とは思わんでは無かったけど
そこを突っ込んで訊くのは、何となくマナー違反のような気がして、そのままにした。
うるさい事言うて嫌われたら困るし。
気まぐれでも、遊びでも、静がオレを呼んでくれるなら、それで良かった。
――あの夜までは。
あの夜、オレは静に全部、ひっくり返された。
自分の今までに対して
『おまえの人生、そんなもんなんか?ホンマにコレでええのんか!?』
そんな問いを喉元まで突き付けられたような、気がした。
何となく、キライやない女を抱いて、ええ年になったから、それなりに結婚して…
皆がするように、決まりきった道を通ってたら、安心やと思とった。
―恋愛なんか、いつか終わる夢やし。
―エッチなんか、別にせんでも死なんやろ?
いつも適当に、穏便に済むような方ばっかり、選んできた。
生々しい感覚に振り回されたら面倒やと、わかったようなことを考えとった。
静に揺さぶられて、そんなんは全部嘘やったと思い知った。
誰とも本気でぶつからんように、なあなあで生きてきたオレが
静とは、真剣に向き合いたくなった。
なんでか、そないすべきやって感じた。
―不倫はアカン?
―男同士はオカシイ!?
誰に認めて貰えんでもいい。
オレ1人だけでも、認めたい。
静のカラダだけやない、ココロも欲しい。
まるごと静のもんになりたい。
胸を張って、声に出して、いつか伝えたい。
―この先ずっと、オレだけを見て欲しい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
44 / 229